Sound Boardの2枚差しでSound IDを持つSound Board同士は2枚差しできないと思っていたのですが、 PC-9801-86の未公開設定を利用するとSound IDを自由に変更できると言う情報を みかりさんから頂きました。 そこでPC-9801-86の未公開設定とそれを利用して2枚差しする方法を紹介します。
一部設定は私の手元で動作チェックを行っていないので自己責任にてお願いします。
文中PC-9801-86は86B、 PC-9801-118は118Bと略する場合があります。
メーカー公開設定(☆は初期設定)
SW1 1 6 (I/O address) ☆ ON ON 0188,018A,018C,018E (サウンドボード未搭載機種) OFF OFF 0288,028A,028C,028E (サウンドボード搭載機種) 2 (ROM address) ☆ ON CC000〜CF000 OFF 切り離し 3 4 (割り込みレベル) OFF OFF INT 0 ON OFF INT 4 OFF ON INT 6 ☆ ON ON INT 5 ☆ 5,7,8 ON,ON,OFF
メーカー未公開設定(みかりさんからの情報)
SW1 1 (I/O address) ☆ ON 0188,018A,018C,018E (サウンドボード未搭載機種) OFF 0288,028A,028C,028E (サウンドボード搭載機種) 2 (BIOS ROM address) ☆ ON CC000〜CF000 OFF 切り離し 3 4 (割り込みレベル) OFF OFF INT 0 ON OFF INT 4 OFF ON INT 6 ☆ ON ON INT 5 5 ☆ ON 割り込みを使用する OFF 割り込みを使用しない 6 7 8 (Sound ID) ON ON ON 0xh (PC-98DO+) OFF ON ON 1xh (PC-98GS) ON OFF ON 2xh (PC-9801-73 0188h) OFF OFF ON 3xh (PC-9801-73 0288h) ☆ ON ON OFF 4xh (PC-9801-86 0188h) OFF ON OFF 5xh (PC-9801-86 0288h) ON OFF OFF 6xh (PC-9821Np) OFF OFF OFF 7xh (PC-9821X)
以下設定を示します。
1. PC-9801-118へ追加(みかりさんからの情報より)
118Bを攻略するでの設定4としX MATE内蔵のWSS PCMを使用した場合、 Dipの設定は(1...8)=(OFF,OFF,ON,ON,OFF,OFF,OFF,OFF) 288h,BIOS切り離し,INT 5,INT使用しない,ID=7xhとします。
設定6(118B上のPCMも使用する)の場合はSound IDが8xhになりますが86BのSound IDを7xにしておくと裏に隠れるので問題無いそうです。 またX MATE内蔵のWSS PCMはソフトウエアメニューで使用するにする必要があります(使用しないにすると118BのPCMが使えないらしい)。 従って後記のX MATE内蔵WSS PCMのI/O port addressの移動とINT、 DMAの無効化が必須になります。(2000/2/17追記)
また86Bの割り込みを生かしておくと86Bをマスターとして使用できます。 Dipの設定を(1...8)=(OFF,OFF,?,?,ON,OFF,OFF,OFF) 288h,BIOS切り離し,INT任意,INT使用する,ID=7xhとします。 ただしDip3,4の割り込み設定は競合しないように設定します。 このままでは118BのPCMとX MATE内蔵PCMが競合するので118Bを攻略するでも紹介している Sound & ID Controlerを使用します。 例えばbat fileを組んでオプションで118Bと86Bを切り替える場合、sic -wssc -int0 -dma3 -wssx -soundid:%1 -base:0f50 -intoff -dmaoff ^^^^^^^^^^^ ^^^^^^^^^^^^^^^ 118BのPCMの設定 X MATE内蔵PCMの設定 %1 = 50 :86Bがマスタ(86BのINTを使用する設定の場合のみ) %1 = 80 :118Bがマスタ(場合によっては70の方が良い事もあるらしいです)の様にします。 X MATE内蔵PCMは無効にする為INTとDMAをOFFしてます。
2. X MATEでPC-9801-86と2枚差し(みかりさんからの情報)
86BではPCMのaddressを移動できないので86Bを2枚使用する場合はX MATE内蔵WSS PCM等と併用する必要があります。
1枚目の86BのDip設定は(1...8)=(ON,?,ON,ON,ON,OFF,OFF,OFF) 188h,BIOS任意,INT 5,INT使用する,ID=7xh
2枚目の86BのDip設定は(1...8)=(OFF,OFF,ON,ON,OFF,OFF,OFF,OFF) 288h,BIOS切り離し,INT 5,INT使用しない,ID=7xh割込みはINT5以外でも良いのですが大概のアプリケーションはFM音源をINT5に決め打ちしているので私はINT5にしておいた方が良いと思います。
更新途中ですが公開(2000/02/07)。
止めておいた方が良い設定
試しにPC-9821An(PC-9801-86同等内蔵)と2枚差しを試してみました。 Dipの設定は(1...8)=(OFF,OFF,ON,ON,OFF,ON,ON,OFF)にしてMUAP98での発声は確認できましたが、 PCM部が競合しているので両方からPCMを発声し、 また途中で止まったりします。 故障などの不具合が生じる可能性があるので止めておいた方が良いと思います。