PC-98標準の表示機構 (設定関連)

ディスプレイ端子について → PC98標準の表示機構 (ディスプレイ出力端子)
発展の経緯について → PC-98標準の表示機構についてメモ
ハードウェアサイドの話 → PC-98標準の表示機構(ハードウェア関連)
画面モードや設定について → ↓↓↓


○利用可能な画面モード
機種はそれぞれPC-9801無印、F1/2、U2、VM0/2/4、VX0/2/4、PC-9821Af、Xv13/K。
数字はビデオメモリ上に同時に存在できる画面数で、そのうちの1画面をディスプレイに出力できる。

画面モード 無印 F U VM VX Af Xv
640x200/モノクロ 6 12 6(*2) 12(*2) 16 16(*4) x
640x400/モノクロ 3 6 3(*2) 6(*2) 8 8 x
640x200/8色/16色 2(*1) 4(*1) 2(*3) 4(*3) 4 4(*4) 4(*4)
640x400/8色/16色 1(*1) 2(*1) 1(*3) 2(*3) 2 2 2
640x400/256色 x x x x x 2(*5) 2(*5)
640x480/256色 x x x x x 1(*5) 1(*5)
800x600/256色 x x x x x x 1(*5)
1024x768/256色 x x x x x 1(*5) 1(*5)
1120x750/256色 x x x x x 1(*5) x
1280x1024/256色 x x x x x 1(*5) 1(*5)
640x480/65536色 x x x x x x 1(*5)
800x600/65536色 x x x x x x 1(*5)
1024x768/65536色 x x x x x x 1(*5)
640x480/1677万色 x x x x x 1(*5) 1(*5)
  1. 16色表示は利用不可。
  2. 別売の16色グラフィックボード未実装時。
  3. 別売の16色グラフィックボード未実装時は16色表示は利用不可。
  4. N88-BASIC(86)において命令レベルでサポート。画面出力は640x400固定。
  5. Windows、OS/2などの高解像度に対応するOSかつそれに適切なドライバーがインストールされている環境で利用可能。

○PC-98グラフィックについてユーザーが設定できる要素
DIP-SW=ディップスイッチ、MEM-SW=メモリスイッチ

・画面解像度 640x200 or 640x400
DIP-SW1-1で設定。
98NOTE、98FELLOW、PC-9821シリーズでは640x400固定。
ただしN88-BASICの640x200モードはサポート。
PC-9821シリーズの640x480、256色モードおよびWindowsアクセラレータ出力との切り替えはソフトウェア(主にWindows)で行う。
基本ハードウェアの変更 - Windows 3.1

・スーパーインポーズ機能 使用しない or 使用する
DIP-SW1-2で設定。
初期の機種を除く、デジタルRGB出力搭載機種のみ。

・プラズマディスプレイ 使用しない or 使用する
DIP-SW1-3で設定。
初期の機種を除く、デジタルRGB出力搭載機種のみ。

・水平同期周波数 24.8kHz or 31.5kHz
電源投入時もしくはリセット時にGRPHキー+1キーで24kHz、GRPHキー+2キーで31kHzに設定。
PC-9821 model S1/S2を除く、PC-9821シリーズのみ。

・テキスト画面の桁数 40字/行 or 80字/行
DIP-SW2-3で設定。
PC-9821シリーズ後期機種では40桁モードが正しく表示できない。

・テキスト画面の行数 20行/画面 or 25行/画面
DIP-SW2-4で設定。

・ディスプレイ階調反転 ノーマル or リバース
DIP-SW3-4で設定。
プラズマディスプレイまたは白黒液晶ディスプレイ搭載機種のみ。

・テキスト画面の文字色の初期設定 白 or 緑
MEM-SW3-Bit6で設定。

・GLIOで利用するサブルーチン 基本グラフィックモード(8色) or 拡張グラフィックモード(8色 または 4096色中16色)
DIP-SW1-8で設定。
初期の機種を除く。

・GDCクロック 2.5MHz or 5MHz
DIP-SW2-8で設定。
5MHzに設定すれば描画処理の高速化を期待できるが、場合によっては正常に動作しなくなることがある。
初期の機種を除く。


○スーパーインポーズ機能とは
デジタルRGB端子から出力したPC画面を拡張ボード上で外部から入力したコンポジット映像信号と合成して出力する機能。
初期の機種を除くデジタルRGB出力搭載機種かつuPD70116(V30)モードで利用可能。
別売の拡張ボード(PC-9801-25 (スーパーインポーズボード))が必要。

○プラズマディスプレイとは
オレンジ単色表示の薄型ディスプレイ。
当時のモノクロ液晶ディスプレイと比べて多階調・高速表示が可能で視認性もよかったが、やや高価だった。
PC-9801LSや東芝J-3100シリーズなどの初期のノートPCに搭載された。
また、PC-9801U2のオプションとして可搬性を上げるべくプラズマディスプレイが単体で発売されたが、こちらは198,000円と高価で普及しなかった。

単色プラズマディスプレイについてネット上にあまり情報がないので補足しておく。発行させる仕組みはプラズマディスプレイ - Wikipediaに掲載されているとおりである。コンピューターの表示装置としてのプラズマディスプ レイの歴史は意外にも古く、1970年代にはCRTディスプレイよりも仕組みが簡単で安価だったということで、結構使われていたようだ。
Fujitsu FMR-50LTNEC PC-9801LS


QLOOK ANALYTICS